L’Arc-en-Ciel 35th L’Anniversary TOUR
公演日: 2026年10月12日(月・祝)
会場: 国立代々木競技場 第一体育館
当日のセットリスト全21曲に加え、各楽曲の演奏やステージ演出、MCの様子を振り返る。
※セットリスト・演出のネタバレを含む。
好きな曲の感想を読みたい方へ
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10月12日国立代々木競技場へ
2026年10月12日、国立代々木競技場第一体育館は朝から賑わいを見せていた。
バンドTシャツの人々。カバンにはメンバーのアクキーやルシエルちゃんやリラックマや、ドアラ、レッサーパンダまで。ここまでメンバー全員が愛されていると見ていて微笑ましい。
私を含め、会場の人々は思い思いの格好で開演前の期待を抱えていた。
開演|ライブレポート【ネタバレあり】
メンバー登場まで
中央に正方形のような形のステージが置かれ、四方に花道が伸びている。四辺の上部にはモニター。
会場BGMが終わり、暗転の後ステージが赤く染まると、観客はステージ中央に釘付けになった。
モニターには歴代のラルクのジャケットをコラージュしたような映像が流れる。アルバム「Tierra」の青空と新緑、「heavenly」、場面は次々と切り替わる。
「True」のメイクを施されていたhyde。メイクが落ち、顔に手を添え、「HEART」のジャケットへと変化する。そして「ray」へ。「ark」の飛行船が空を飛ぶ。────
映像はL’Arc-en-Cielの歩みを表現していた。それぞれの時代が素晴らしかったように、会場のLライトはそれぞれの煌めきを見せている。
歴代のジャケットが美術館のような場所で展示されている。それを眺めるyukihiro、tetsuya、ken、hydeが映される。4人はそれぞれエレベーターへ乗り込む。
エレベーターの表示は2。階数は1から35。数字が近づくにつれ、会場内の緊張と期待が高まっていくのを感じた。
35────
次の瞬間、四方に黒のローブの人影が現れた。歓声が上がる。そして、モニターには機械仕掛けの女性形アンドロイド。彼らは四方から銃を手に攻撃する。少しずつアンドロイドの身体が壊れ、最後に残った頭も消失。
暗転の後、会場に力強いギターリフが轟き、四方にメンバー4人が立っていた。
01.
「REVELATION」
モニターには旗を携えマイクを手にするhydeとギターを持つ3人が横並びで映し出される。北に立つkenは黒のストラト、南のtetsuyaはエッフェル塔型のギターを持ち、西のyukihiroは赤の変形ギター(VOX Phantomを思わせる形状)で開幕の号砲を鳴らす。東を向くhydeは1万人を超える民衆を導くように旗を掲げていた。
02.
曲が終わり暗転後、ドラムセットに佇むyukihiroにスポットが当たる。今度は彼のドラムロールが先陣を切って観客を率い、hydeの叫びとギター、ベースが続く「Shout at the Devil」。メンバーは東向きに並んでいる。滑らかに空間を制するtetsuyaのベース。hydeのシャウトに呼応するかのようなkenの狂気を孕んだギターソロで会場を引き込んでいく。
03.
不気味さを感じる緑のステージに、ヘヴィなギターサウンドが炸裂する。重々しさとサビの伸びやかなメロディの共存が魅力な「AS ONE」。体の底まで響く低音に合わせ、四方から緑色のLライトが中央のステージに向かって振られる。2階席から見たこの光景はまるで会場がステージを心の臓に脈打っているかのようだった。あの時間の世界の中心はL’Arc-en-Cielだった。
MC①
曲が終わるとhydeは「東京!」と観客を煽る。ツアー名を口にし、「360°可愛がってあげますからね。」の声に観客は照れ笑いを溢す。まずはkenさんが、と視線を送る。
04.
kenにスポットが当たり、ギターはその歪みに重さを残しつつ、どこかダンサブルなナンバー「Lover Boy」へ。リズミカルなギターと軽やかなドラム。hydeの艶やかな歌唱とtetsuyaの美しいコーラスが織りなすアンサンブル。思わず身体が揺れる。
05.
歪みの効いたベースのグリッサンドに続く「THE NEPENTHES」。再び会場は緑に染まり、攻撃的でいて妖艶な楽曲の世界を思わせる。安定感のあるリズムと地を這うようなベースに、甲高いギターソロ。そして広い会場の隅々まで響くhydeのエッジを効かせたロングトーンが心地よい。
モニター①
暗転。モニターには今回のツアーTシャツを着た男女。ツアーグッズの宣伝らしい。2人が乗るエレベーターにヘッドホンの女性が乗る。彼らがSTAY AWAYのMVのダンスを踊るシーンがあり、オマージュに口元が緩む。
06.
薄明りの会場にぽろぽろとピアノの音が零れる。やがて聴きなれたフレーズが姿を表し、観客の意識がステージへと引き戻されていく。ステージが照らされると大きな歓声が上がった。hydeがサックスで間奏を彩る「LORELEY」。天使の囁きのようなkenのアルペジオと、hydeの浮世離れした澄んだハイトーンが、天界を漂うかのような幻想的な音の世界を描く。tetsuyaの歌うようなベースの旋律と、yukihiroの刻む確かなリズムが、楽曲に確かな重力を与えていた。ラルクの4人にしかできない個性の共存。先ほどまでとは一転、ゆったりとした神秘的な空間に身を預け、聴き入る。
07.
幻想をそのままに悲哀を感じさせるギターの音色がまた新しい世界を描く。青、白、水色のLライトが星空を作り出した「DAYBREAK’S BELL」。どこか悲壮感が混ざる歌声。嘆きの色をブーストさせるベース。ギターソロにkenの表現力が光る。ラスサビ直前のドラムのフィルインに合わせて会場中の星が瞬いていたのが印象的だった。
08.
哀愁を帯びた印象深いギターリフが鋭く観客の心に突き刺さる「花葬」。ステージに檻のようなスクリーンが下がる。閉鎖的な世界から4人の音色が響き、現実から引き離されたかのような感覚に陥る。会場は紅や橙色に変化し、静止して聴き入る観客の手に握られた幾千の明かりは、散らばった花びらあるいは弔いの火のようだった。
09.
暗い会場に赤いレーザーが差し、鐘の音が次曲を告げる。怪しげなアルペジオ、hydeの妖艶な低音と寄り添うベースライン。ハイハットが燻る不穏な変拍子。禍々しさを感じる赤と緑の照明。”Good-morning Mr.Fear”____「浸食~lose control~」。スクリーンにはジャケットを思わせる赤と緑の絵の具が混ざりあう映像と、それに染まるメンバーが映される。彼らの世界に釘付けにされ、鬼気迫るサウンドが鼓膜から身体全体に侵入してくる。
10.
ピアノの音と温かなギターの旋律が穏やかな雰囲気を与える「瞳の住人」。白のシンプルな照明に楽曲の優しさが際立つ。これまで縦に揺れていたLライトはゆったりと横に振られ、会場中が静かに4人を見つめ、音に身を委ねていた。
11.
拍手と余韻をそのままに、hydeとtetsuyaの歌が冬の幻想を作り上げる「winter fall」。甘いギターのアルペジオと鈴の音のような静かなハイハットが、真っ白な雪原と静かに降り続ける雪を連想させる。手で顔を覆って歌うhydeの指に嵌められた赤の宝石のリングが、白い世界に輝いた。
モニター②
グッズCM。タオル、ロンT と続き、カップにケトルでお湯を注ぐ映像。お湯が出なくなる。”湯が、足らん”。湯が足らんティーバックの宣伝だ。遊び心に笑いが起こる。
12.
車のエンジン音にハッとすると、モニターには車のメーターパネルが映し出され、歓声が上がる。「東京!振り切ってくれ!振り切ってくれ!!」と叫ぶhyde、既に導火線に火がついた観客達が応じる。tetsuyaがエンジンのようなベースを放ち、「Driver’s High」。ステージを回りながら楽しそうに歌い上げるhyde。Cメロで観客の大合唱が起こり、皆すっかり振り切ってしまった。各々は疾走感を楽器にぶつけ、yukihiroのドラムに合わせてバンドらしく鮮やかに締める。
13.
続いてスネアのドラムロールで始まるパンクな楽曲「Killing Me」。余計な装飾を削ぎ落とした、一見シンプルで真っ直ぐなナンバー。ドラムの派手なプレイが更に勢いを加速させる。シンプルな曲こそリズム隊の躍動が際立つ。
14.
荒々しい衝動を引きずり出す「ROUTE 666」。構成やリフこそ繰り返しが多いが、節々に細かな遊び心を感じる曲だ。感情的なギターのチョーキング、キレのいいシンバルと詰められたフィルイン、暴力的なベースラインが毒蛇のように素早く這い、翻弄する。hydeが観客を煽る、ターンする。kenとtetsuyaは競うように向かい合う。yukihiroが笑顔を見せる。彼らの表情は楽しさと遊び心で満ちていた。
MC②
曲が終わると、「35歳になりました。」とhyde。代々木は「近くていいね。」と自由なトークが展開される。kenのソログッズ「あの女の子の来てるタンクトップのTシャツ」や2012年のライブで発売されたカオTシャツの話題へ。それぞれのメンバーのTシャツを着るファンからの愛の言葉を受け止める4人。
「大好き!」の言葉。耳に手を当て、静かに受け止めるyukihiro。「愛してる!」の言葉に「僕も愛してるよ。」と答えるhyde。男性ファンの力強い「愛してるぞ!」に「僕も愛してます。」と答えるtetsuya。kenはセクシーボイスを求められるも不発。下ネタに持っていこうとする。そのせいでMCは何度も雲行きが怪しくなった。tetsuyaによるとセーフ判定。yukihiroもマイクに「セーフ。」と乗せると歓喜の声が上がる。(詳細なMCは後日別記事にて)
「次は、湯が足らんをやります。」と由来を語るhyde。
「最初言ったときね。メンバーは失笑してたけど。会場は湧いてました。」
15.
タイトルコールの通り「YOU GOTTA RUN」。アグレッシブでありながら洗練されたイントロが空気を一新する。観客が沸く。MCとの温度差に口元が緩む。サビを彩る伸びやかなhydeとtetsuyaの歌唱。沸騰するように会場のボルテージは上がっていく。
16.
間髪入れずに叩き出される軽快な8ビート。皆、次の曲が何なのか察した様子で手を挙げる者、歓声を上げる者、リズムに乗る者と多様な反応を見せる。これから駆け抜けるのだというスタート直前のレーサーのような高揚感だけは一致していた。
「Are you fxxkin’ ready?」「Are you ready??」
hydeの叫びに確信を持った観客は歓声を強める。観客の興奮を携えたような躍動感のあるギターリフが加わり、モニターは文字が映される「READY STEADY GO」。この日最も盛り上がった楽曲だった。
hydeはスモークガンを持って観客席を練り歩く。会場中の灯りが弾んでいた。こんなに熱気を孕んだ演奏を浴びて、誰しもが立ち止まってはいられなかった。猛進はhydeのシャウトで締められた。
メンバー4人はステージの階段から捌ける。
L’ArQuiz
モニターには”L’ArQuiz”の文字。L’Arc-en-Cielにまつわる3択クイズが出題され、会場内の正解者が切り抜かれる。海外からのファンや子供や各メンバーの熱烈なファン、微笑ましい空間が生まれていた。(クイズの出題内容と答えもツアー終了後にまとめようかと考えている。)
17.
聴きなれないギターサウンドと爆発音。そしてメンバーが再登場した新曲「総天然色」。hydeはナポレオンジャケット、tetsuyaはカラフルなシャツを纏い、kenはfenderのキャップを被る。yukihiroは先程と同様のダメージTシャツを着用していた。hydeがサビ入り直前に高く蹴り上げると観客の気持ちも高ぶっていく。「Whoo-hoo!」の掛け声。kenはマイクスタンドに括られたメガホンに向かって叫ぶ。これまでに見たことがないラルク。それでも確かにラルクのメンバーの色を感じる楽曲だ。
↓目次(セトリに戻る)
MC③
再びMC。ラルクイズから、なぞなぞ、ムーの話題、回避できているのかもうわからない下ネタと次々話が変化する。代々木競技場はホームグラウンドだとhydeは語る。
hyde「ドーム7daysとかやればいいんじゃない?」
tetsuya「いいね、それやりたい!みんなに懸かってるよ!」
ソロでも活動できる彼らがバンドの未来を語ってくれることはこんなにも嬉しい。
18.
hydeはギターを肩に掛け、「さあ、どーっちだ?」と投げかける。彼がギターを弾く曲は2曲だ。1曲は「HONEY」。今回はもう1曲、hydeの歌唱スタートではなく、yukihiroのフィルインで火蓋を切るグルーヴィな楽曲「HEAVEN’S DRIVE」。パンチの効いたtetsuyaのベースがうねり、人々の鼓膜から鼓膜へと駆ける。そしてyukihiroの変則的なビートが呼応し、観客を挑発するように扇動する。この曲はリズム隊が映える。
19.
青空を舞う小鳥を思わせるkenの滑らかなギターのアルペジオに場内が一瞬どよめく。ライブでは長らく演奏されていなかった曲。爽やかなサウンドに乗せて絶望と無力感を歌う「賽は投げられた」。感動で口元を覆うファンも散見された。メジャーコードが演出する木漏れ日のような明るさが場内に差す。そして「dead」を繰り返す嘆きの歌詞。hydeの歌は、大人が忘れてしまった絶望をただ1人見つめる純粋無垢な少年を思わせた。
20.
壮大な世界の広がりを思わせるイントロが展開される「New World」。場内に銀テープが舞い、照明に反射してキラキラと降り注ぐ。感動的な世界でただただ彼らの共鳴を浴びていた。心の奥底まで響き渡るhydeの高らかな歌声に公演の終わりを予感させられる。
MC④
「スムーズにいかない事もあるけど、しょうがねえなと思って見守っててください。」hydeの言葉に会場中の答えはきっと同じだろう。
21.
ラストの1曲は「虹」。”L’Arc-en-Ciel”の35周年の記念にふさわしい楽曲だ。虹は空気中の水滴を光が屈折・反射することで起こるらしい。霧雨のように静かに、穏やかに存在するyukihiroのドラム。眩しい陽光のように熱を帯び、高らかに響くhydeの歌声。アルペジオからコードへと表情を変え、楽曲に鮮やかな色彩を与えるkenのギター。そして、流麗なメロディで虹の弧を描くように展開するtetsuyaのベース。客席が色とりどりに瞬く。私たちも虹の一部になれているだろうか。
メンバー退場
虹は次第に消えていく。彼らは手を振り、四方にお辞儀をし、去っていく。hydeはステージを周回し、感謝の言葉を告げた。tetsuyaはどこか子供のようなわんぱくさでステージを駆け回り、「まったねー!」と両手を振ってステージ下へ降りて行った。
10月12日国立代々木競技場第一体育館公演 セットリスト
気になる曲からどうぞ
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3.AS ONE
6.LORELEY
8.花葬
10.瞳の住人
11.winter fall
13.Killing Me
14.ROUTE 666
17.総天然色
19.賽は投げられた
20.New World
21.虹
編集後記
当日、私はクリーニングしたジャケットに袖を通し、ルシエルちゃんを求めて朝から現地に行ったのだが、ルシエルちゃんはすでに出払っていた。持て余してしまったのでタオルやらくじやらヘアムーゴやら色々と買ってしまった。多種多様なtetsuyaと対面した(世代的にも後追いなのでtetsuと呼べる方々が羨ましい)。yukihiroだけ何も出なかったのでどなたか交換してくださらないだろうか。
ヘアムーゴは運良くkenが出てくれたので右手に着けつつ、今はイヤホン越しの4人が今日は同じ空間で演奏してくれるのだと考えるとどうしても落ち着かなかった。
ラルクのライブは2回目だった。幼い頃親の車で聴いていたアーティストで、「Lies and Truth」や「winter fall」がお気に入りだった。中学でカラオケを覚えてからはhydeになりたいと本気で思い、原キーで歌おうと躍起になった。
ギターを弾くようになってからはkenの唯一無二且つ神秘性を感じるリフに魅せられた。昨年2025年の11月28日にはiPhoneのメモにひっそりとポエムを書き、暑い中メンズスーツを着てグラサンでライブに来るくらいには好きになった。
前回のhyde生誕祭ではレアな曲が多かったので、周年の今回はいよいよ慣れ親しんできた名曲の数々を聴くことができるだろう。そんな期待に胸を躍らせた。
「Lies and Truth」の代わりに「賽は投げられた」を聴けたのは幸運だった。書き始めたのは13日の午前9時頃だったのに、気づけば日付が変わっている。私は想像以上にドエルらしい。楽しかったが疲れた。せっかくの編集後記なのでそろそろ取り繕うのはやめにしよう。
賽は投げられた噓でしょ?何年振りなの?大好きすぎるが、、何もかもどうかしているよ。。先にLies and Truthじゃないのかよ、、、ありがとう泣
そして代々木は近かった、ドームの8倍くらいの大きさのメンバーが見られた。感動した。
ラルクは神様みたいなものだと思っているので、一度アーティスティックに文章表現してみたかった。出来はわからないが、満足している。自分で読み返して、ライブの情景が浮かぶので合格点はあげてもいい。
ここ数年で昔好きだったアーティストのライブに積極的に応募するようになった。20歳を超え、多くを知ると、失うものまで増えるらしい(若者がわかったような口をきくな、と言われればそれまでなのだが)。20代にとって、80年代、90年代のアーティストを継続的に追うハードルは高い。そもそも活動が止まっているアーティストが多い。優れたバンドマンは真っ先にいなくなる。
2023年は酷かった。だから恐ろしくなって、昨年のドーム公演に赴いた。翌月のLUNA SEAの公演にも。後追い世代は”あのときライブに行っておいて良かった”を積み重ねるしかない。
バンドと共に生きて来られたバンギャの先輩方を羨ましく思う。年代的にも語れる友人は少ないのだ。かといって年上の方々と話すのは少し気後れする。年齢差を気にしているのではない。私には先輩達の語る「懐かしい」がわからないのだ。ラルク以外にも90年代の様々なロックバンドを追いかけた。若いのに珍しいね、と温かく迎えてくれる。しかし、どんなイベントに行っても呼ばれていない同窓会に参加しているような気がしてしまう。「新鮮な音楽」と「懐かしい音楽」の溝は深い。元来が陰キャなので、あぁ君さえも解ってくれないんだねと捻くれてしまう。年齢故だろうか、外界に目を向ければ違うのだろうか。先輩から当時の話を聞くのは大好きだが、どうも疲れてしまう。
今回長々と20曲すべて語ることができたのは、こんな孤独感に抑圧されていた”好きなものは好き”という感情が発露したからかもしれない。槇原敬之はいい歌詞を書く。
人間の脳には、楽しい記憶は残りにくいそうだ。あの時間を感じたままに残したい。そんな思いで12時間以上PCと向き合った。流石に全部は読まれないだろうが、自分が見聴きしたものをいかに文章に落とし込むか。こんなことを必死に考えた。
この文章が誰にも届かなくても、私の中の感動はここにある。それで十分だ。それでももし、ラルクを愛する人に届いたなら、あなたに届いたなら。やっと分かち合えた。ありがとう。実際に会することがなくても私は嬉しい。
おまけ
文章中でkenが好きなあまりポエムを書いたと記載した。メモに残っていたのでそのままここに残す。個人的にはラルクの音楽性を芸術的に表現できて割といい出来な気もするが、ポエムはポエムなのでひっそりと置いておく。
L’Arc〜en〜Cielはメンバーそれぞれの色彩が絶妙な配分で合わさって虹を成している。表現豊かな水彩絵の具で描かれた水彩画のようだとも思う。誤って絵の具が他の色に重なってしまえばたちまち虹の一片に濁りが生じてしまう。メンバー全員が作曲でき、それぞれが強い色を持っている実力者集団だ。混ぜ方によっては泥のようにもなりかねない。しかし、彼らの虹はいつ何時でも鮮やかで、降り注ぐような青さを背にしても劣ることのない輝きで私たちを包んでくれる。
そんな中、kenはまるで熟練の画家の筆の一振りのような美しくしなやかなフレーズを奏でる。
kenのギターは全体的にシンプルだと言う人もいるかもしれない。花形とされるギターでありながら彼の生むフレーズの多くは決して派手ではない。サビではコードに徹することもあれば音を少し散りばめるだけのこともある。個性を損なうことなく、自分の色が全体の中でどう輝くか、また隣接する色がどう引き立つかを理解し、その都度緻密に姿を変える。楽曲の中で彼のフレーズはまさに洗練されている。広い空のキャンバスで優しい風に、燃える太陽に、そして虹を際立てる青空にもなれる。変幻自在に楽曲の色に変化できても彼の色は損なわれることはないのだ。



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